つくばみらい市/谷原小学校
創立百周年の節目に幕 統合前に児童同士の交流図る
児童数の減少などにより、つくばみらい市立谷原小学校は、3月末で百年の歴史に幕を下ろす。来年度からは近隣(きんりん)の十和(じゅうわ)小学校と統合し、谷和原(やわら)小学校となる。谷原(やわら)小では閉校イベントを通してこれまでの伝統に感謝するとともに、両小の交流を重ねて児童が新生活に順応できるよう態勢を整えてきた。
名残をおしむ閉校イベント
2022年11月5日(土)に校庭で開かれた閉校イベントには在校生や保護者に加え、卒業生、地域住民ら約500人が参加し、最後の思い出を作った。
5・6年生が練習してきた太鼓(たいこ)や笛などを演奏し、地域に古くから伝わるお囃子(はやし)を披露(ひろう)してオープニングをかざるとクイズ、しっぽ取り、玉入れといったゲームがくり広げられ、色とりどりの風船を空に放ちイベントをしめくくった。
クイズでは、校庭に半分ほどうめられているとび遊具のタイヤの数や創立何周年かなどを出題。地域住民でも答えられるように工夫した。
閉校イベント実行委員長を務めた6年児童は「クイズの問題を考えるのが大変だった。みんなが真剣(しんけん)に答えを考えてくてよかった」と話した。
全校児童で記念の航空写真
2月9日(木)には全校児童と先生が校庭に並んで同小のマスコットキャラクターのラッコを型取り、ドローンによる上空からの記念撮影(さつえい)を行った。
このキャラクターは「やわらっ子」の愛称(あいしょう)で長年にわたり親しまれている。児童らはオレンジ色の色紙を頭上にかかげてラッコの顔と手足の一部を表現。それ以外の部分はデジタル加工で合成し完成となる。
6年児童は「ドローンでとった写真を早く見てみたい」と待ちきれない様子だった。
写真は3月24日(金)に行われる閉校式で配られるクリアファイルに使用される。
交流会を重ねて児童の不安取り除く
統合を前に児童同士の親交を深めようと、谷原小と十和小の交流会が始まったのは、新年度をむかえてすぐの4月。
交流会は授業をかねたものもあり、2年生は協力して学区探検の計画を立て、駅や警察署を見学した。3年生は市内の公園に出かけ、理科で使うため発見した生き物をタブレット端末(たんまつ)で写真をとった後、アスレチックで遊び、存分にふれ合った。毎月のように交流会を続けてきたことで、児童からは友達が増えてうれしいとの声が聞かれているという。 谷原小は1922年(大正11年)に開校、これまでに約4000人の卒業生を送り出してきた。今春から谷和原小として開校。校舎は谷原小を使用する。