つくばみらい市/谷和原小学校
新たな関係を築き、交流を深める縦割り班の「やわらっ子タイム」
つくばみらい市立谷和原小学校は今年、開校2年目をむかえた。谷原小と十和小、ともに100年をこえる歴史をもつ二つの学校が統合され、校名も校歌も校章も新しくなった同小では、子どもたちのつながりを深めるための取り組みに力を入れている。清そう活動をはじめ、スポーツフェスティバルや外あそびなどのレクリエーション活動も縦割り班で行うことで新しい仲間との関係が広がり、深まり、やわらっ子の連帯感が築かれる。
新しい学校の誕生は新しい仲間との出会い
昨年11月に開かれた開校記念式典は同小の第1回創立記念日にあたる。真新しい校旗とともにおひろめされた新しい校章は、谷原小と十和小の校章のデザインを融合(ゆうごう)させたものだ。また、校歌の歌詞は令和4年度に両小の児童や教職員より募集(ぼしゅう)した言葉をもとに編集したもので、曲には日本の音楽界を代表する作曲家の吉田正氏が作曲した旧十和小の校歌が採用された。
「二つの学校名を融合させた谷和原小という名前をはじめ、たくさんのことがひとつになって誕生した学校。校舎は旧谷原小の建物なので、おたがいを知るという意味もふくめて創立記念行事として旧十和小へ全校遠足に行った」と教頭。校庭で遊び、みんなでお弁当を食べ、子どもたちは交流を深めあった。
縦割り班活動から強いきずながうまれる
全学年が単学級の同小では、さまざまな場面で縦割り班活動や話し合い活動を行い、全校児童の間に新たな関係性がうまれるよう工夫されている。昼休みとそうじの時間を使って行われる「やわらっ子タイム」もそのひとつで、外あそびや体力テストへ向けての投力アップ練習などを縦割り班で行っている。また、運動会にあたるスポーツフェスティバルでも縦割りチームで競技を楽しみ、その内容も子どもたち自身が話し合って決めていく。「チーム同士で総得点を競い合うのではなくそれぞれの競技で完結させ、力を合わせたり、体力に関係なくみんなで楽しんだりできることがテーマ。みんなといっしょにどんな経験がしたいか、という目線で子どもたち自身がプログラムを考えている」と教頭は話す。
自他を思う気持ちが幸せの実感につながる 学校生活のあらゆる面において子どもたちを主体とすることは、同小の経営目標であるWell-beingの考えに基づいている。どうしたいか、どうなりたいのかをしっかりと考え、話し合う機会を設けることで、自他を大切にできる心を育むことがねらいだ。今年度のスローガン「笑顔・夢・未来~113人でつなごう助け合いのバトン~」にも、素直で朗らかなやわらっ子の姿が表れている。