水戸市/総合教育研究所

水戸藩の学びにふれ江戸とのつながりを知る

水戸市総合教育研究所では、国内や世界で活やくできる人材育成を目指して「水戸スタイルの教育『グローバルプラン』次世代エキスパート育成事業」に取り組んでいる。ICT、経済、農業などさまざまな分野の講座が用意され、令和8年度には「水戸市と文京区のつながりを探る〜文京区めぐり東京大学へ行こう〜コース」が新設され、8月4日(火)に第1回講座が弘道館で開かれた。

江戸時代の学校 弘道館での学びを体験
 同コースには市内の小中学生11人が参加し、まずは弘道館学芸員の案内によって館内を見学した。建物や庭、各部屋を見学してまわりながら水戸藩や弘道館の役割、江戸時代の暮らしなどについての解説を聞き、かけじくに記された書の意味についても理解を深めた。
 その後、重要文化財に指定されている至善堂(しぜんどう)にて、かつての水戸城や当時江戸に置かれた水戸藩の上屋敷(やしき)の地図などを見ながら説明をうけ、第2回講座で訪れる東京大学や東京都文京区について予習した。
 至善堂は藩主が休む部屋であるとともに、藩主の子どもたちの勉強場所でもあり、徳川斉昭公の子で最後の将軍として知られる徳川慶喜公もここで学んだとされる部屋。参加者はこの部屋で机に向かい、水戸の梅の起源について記された「種梅記(しゅばいき)」の素読や書写体験に取り組み、江戸時代の学びの様子をリアルに体験した。

水戸の歴史を知り次の学びへつなげる
 同コースのテーマは、昨年5月に連携(れんけい)交流協定を結んだ水戸市と文京区の歴史的なつながりを知り、世界水準の学び舎である東京大学を見学することでより高いレベルの学習を目指す意欲を高めることにある。「種梅記」には、斉昭公が領内に梅の木を植えた理由や、そのための種を江戸から送ったことなどが記されていて、水戸と東京のつながりを知るきっかけのひとつとなる。
 参加者からは「水戸の梅の起源や、民のために梅を植えた斉昭さんの思いを聞いて感心した」「昔の子どもはこういう場所で勉強していたことを実感できた」といった感想が聞かれ、「昔の水戸藩上屋敷をイメージしながら東京を見学するのが楽しみ」という声も挙がった。

各分野のエキスパート育成する多様な学びを
 次世代エキスパート育成事業は、市内の県立高校や大学校等との連携により、学校をこえて同世代の仲間とともに学ぶきっかけをつくるもの。今回の歴史コースのほか、園芸や乳しぼりなどが体験できる農業コースなど毎年人気の高い講座も多く、数学、化学、経済などさまざまな分野の学びと興味を深めることができる。